2014.12.04冬のコーデと個性 【園長のひとり言】
個性ってなんだろう。子どものそれを大切にする。この業界では、良く使う言葉だけれど抽象的過ぎて分かり難いって思いませんか。
だから、大人に置き換えてみることにします。例えば、女性の洋服。この時期だから、赤や緑のチェックのミモレ丈スカートにオフホワイトの薄めニットを合わせた上に、Aラインのトレンチ-コート、色はキャメル。そして、そのコートと同色のパンプス、靴下も忘れずに履けば・・・(なごみ女子監修)。
このコーデの賛否両論は、置いといて、もしこの着こなしをしている女性がいたら、それは、おそらくその人の個性ということになります。
別の例えをしてみましょう。なごみ保育園の保育士の場合。高校卒業時に、看護学でも栄養学でもアパレルでもなく保育学を選び大学または短期大学で勉強し、他の保育園ではなくココを就職先に決めました。これも、まぎれもなく彼女たちの個性です。
スカートやトップス、コートをどれにしようかと考えるとき、進学や就職先をどうするのかと決断するとき、そこに、その人らしさが見えてきます。つまり、自分で選ぶという行為が、その人の個性をうむというわけです。もし、トレンチがピンクだったら、看護学部に進んでいたとしたら、別の姿がきっとそこにあったはずです。
でも子どもの場合は、大人と違って幼いほど、あまり選択肢はありません。できないという方が正しいかもしれませんが、赤ちゃんは何を着ようかと悩むことはありせんし、ましてどこの保育園に入ろうかと考えることなどありえません。つまり、日常生活のほとんどは、親御さんをはじめとして周りの大人によって決定されているのです。
遊び以外は、ね。そう。ここにこそ、子どもの個性が存在します。パズルをするのかひも通しをするのか、それともままごとや積木をするのか。少し大きくなれば誰と、という選択も出てきます。
何を誰と、どの様にして遊ぶかという行為が、その子の個性を教えてくれます。でも、もし、そこに選択肢がなかったり、少なかったりしたらどうでしょう。パズルしかない積木しかなければ、もしかしたらそれは本当にその子が遊びたいものではないかもしれません。進学する学部を限定されている場合と同じ。
だからこそ、保育園の遊び環境は多様でなくてはならないし、量もかなり必要となるのです。積み木が好きだということは、ものを構造化していくことへの関心の表れであり、ごっこ遊びに夢中になるのは社会のしくみをより深く知ろうとしているのだから。
その選択を尊重し、さらにそれを磨いていく役割が保育の専門性であり、だからこそいつも手の届くところに、たくさんの種類のおもちゃがある。これが、子どもたちの個性を大切にしたいという私たちなりの、かたちなのです。
あ、そうそう。新しい機能としてNcafeを、はじめるという選択。コレもなごみ保育園の個性です。