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新年、明けましておめでとうございます。早いもので、10年目に突入したなごみ保育園。来年度から、国の新たな制度施行にともなって、なごみこども園になってしまうけれど、理念や方針が変わるわけではないから課題は、同じ。子どもたちの生活と遊び。その豊かさの追求です。

そして、もう一つは、その“豊かさ”を目に見えるようなかたちで、お伝えしていくことです。保育には、情報の非対称性という特性、つまり保育をする側とそれを受ける側のもつ情報量に圧倒的な差があって、それを埋めていくことが難しいから。

例えば、お子さんの一日の様子を口頭やノートで保護者の皆さんにお話したとします。でも、言語化できる内容には限界があって、どうしてもその日を象徴するできごとに終始してしまいます。もちろん、その言語能力の向上は必須だけど、ね。

だから、クラス前の掲示板ように少し写真（静止画）を使っているのですが、デジタル処理に、かなりの時間を要するので毎日は、ほぼほぼ無理です。

もっとも静止画に比べて、情報伝達能力が5000倍もあるといわれる動画を活用すれば、その効率を格段に上げられるかもしれないけれど、撮るのも視るのも等倍時間が掛かるし、日常的に撮るという行為が監視カメラみたいで躊躇いを感じてしまいます。だから今は、懇談会や研修の為に撮る程度。

ね、難しいでしょう。おそらく、合理性の違いはあるけれど、どのツールにも一長一短あって、何より保育者の役割の中心は子どもたちと過ごすことなので、その時間を犠牲にするのは最小限としたいところです。

それで、です。いろいろと考えてはみるものの、その本質的な解決策は、やっぱりアナログだけど、私たちと各ご家庭が保育の考え方やそれに基づく環境、方法を深く共有していくことでしかなくて、なぜこの環境で、この様に保育しているのかを分かち合うことこそが、少ない情報量に豊かなイメージを足してくれるはずだと思います。

分かりやすく丁寧に私たちの保育を語る。そして、皆さまと一緒に子どもたちを温かく育んで参りますので、本年もどうぞ宜しくお願いします。