2015.02.01保育パラドックス
先日おこなわれた来年度4月からの入園選考。多くの待機児童を抱える浜松市では、細かな基準を設け優先順位をつけることで供給量を上回る需要に対応したようだが、選考にもれてしまったご家庭は、やっぱり納得がいかない。なごみこども園も小規模保育も、認められる範囲で目一杯の入園枠を設定しましたが、募集定員に対して2倍から3倍の申し込みがあったことで、多くの希望に添えず本当に申し訳なく思います。
そもそも、平成27年度から乳幼児期の教育や保育は、社会保障分野に位置づけられ、だからこそ子ども子育て支援新制度の財源を社会全体で負担する消費税で、ということになったはず。
だとすれば、望んでも保育をうけられない状況は絶対におかしいし、今、必要としているご家庭にとって今後5年間の事業計画や将来建設されるかもしれない保育園なんて全く意味をなさない。
ほとんどの幼稚園が、この制度にのらず、見込んでいた量を増やすことに失敗したのなら、個人的には、既存の保育園定員を弾力運用するとか緊急避難的にでも、なんとかすべきだと思うけれど、公の仕組みとしては難しいみたい。ローカルなルールかもしれないけれど。
加速度的に進む少子化。もし第一子で保育園の入園でつまずき社会復帰の道を閉ざされたとしたら、はたしてその女性は、第2子をもうけることに対して積極的になれるのだろうか。
少子化対策や女性のさらなる活躍を目指して、はじまる新たな保育の仕組みのなかでうまれる待機児童というパラドックス。保育園を運営している側からすると、とても歯がゆい。
だからこそ、思います。幼保連携認定こども園への移行。小規模保育事業の開始。子育て支援ひろばの拡充。学童保育の充実。30年先に後悔を残さない為にも、今ここで、できることは全部やろうって、ね。