2015.11.01夢をつむぐ子育て支援!?
安倍首相がアベノミクスの第2ステージとして掲げる新たな3本の矢。その1本に「夢をつむぐ子育て支援」というのがあって、待機児童解消や幼児教育の無償化、多子世帯への重点的な支援など子育てにやさしい社会づくりをしながら2025年までに希望出生率1.8を目指すらしい。
希望出生率??よく分からなかったのでグッグってみたら「国民の希望が叶った場合の出生率って書いてありました。計算式は「既婚者割合×夫婦の予定子ども数+未婚者割合×未婚結婚希望割合×理想子ども数×離別等効果」・・・要するに、出生率とか合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの平均)をマイルドに表現した感じですね。
10年間で出生率(ややこしいので以下出生率と表記)を1.8に…ここ数年ずっと1.4前後を推移するなかでは、かなり厳しい目標です。
が、たとえそれを達成したとしても2.1を下回っている限り、人口減はとまりません。国立・人口問題研究所の試算によれば2000万人が日本から消えていきます。
コロコロチキチキペッパーズ風に言えば「やっべぞ」、です。さらにさらに、この問題が難しいのは、人口が東京や大阪から減っていく訳はなく、もちろん地方都市からということ。
そのロジックはこう。子どもが生まれないと、当然大人になる数が減って、労働人口が減少する。そうなれば必然的に社会や産業構造が縮小し、雇用が喪失することで人口は都市部へ移動する、です。それは、たとえば家族そろって東京に引っ越しするということではなく、保育園(幼稚園)、小学校、中学校、高校は地元でも大学は大都会にいき、そのまま就職ってなわけ。
地方は、少子化と人口移動のダブルパンチに加えて世代間扶養で維持している年金みたいな社会保障費だけは倍増です。
ちなみに浜松市の出生率は1.5前後を推移しているので、このままいけば30年後には、20~30万の人がいなくなります。間違いなく。
で、どうするかです。もちろん国家戦略に期待するところはありますが、自分の町は自分たちで守らなければなりません。18とか2.1という数値的な高すぎるハードルをそれぞれの家庭にかすのではなく保育園(こども園)はもちろん、地域も企業も学校も、みんなで子育てを共有しないと、もう間に合いません。
こども園になったことも、子育て支援ひろばを拡張し、学童保育や小規模保育、カフェをはじめたのも、すべての理由はそこにあります。
目の前の子どもたちの健やかな育ちを願いながら、未来へ渡していくバトン。色々なことをはじめるのは大変だけど、在して死を待つよりも、ずっといいって思います。