2016.06.01再延長【園長のひとり言】
アレ、アレ?再延期というお話。世界経済の減速や不安定化を理由に消費税率10%への引き上げが2年半延期されるらしい。もちろん家庭への経済的な影響を考えれば悪いことではないだろうし、保育士の処遇改善は現状のままでも、実施して頂けるとのことで私たちの業界もホッとしています。
が、ちょっと待って。保育士の処遇向上は有り難いのだけれど、去年からはじまった子ども子育て支援新制度の財源も上がるはずの消費増税収だったはずでは。その額1兆円超。と、いうことは認定こども園や保育園をノートパソコンのアプリケーションに例えるなら、子ども子育て支援新制度というOS(windowsとExcelみたいな感じ)がそれらを管理しているのだけど、取りあえず2年半ほどAC電源抜くけど内臓バッテリーとか予備電源で何とかするってことですよね。充電が持つことを祈るばかり。
ただ、これでこのシステムに、ほとんど入ってきていない幼稚園の足は、ますます遠くだろうし、保育園のこども園化にも影響がでそうです。平成28年4月1日現在の浜松市の現状を言えば、幼稚園数が107園(公立61園、私立46園)、認可保育園数が85園(市立保育園22園、私立保育園63園)である一方、認定こども園数は、20園で全体の1割にも満たないマイノリティーとなっています。来年度はもう7園増えるそうですが、これは税の延期が決まる前に計画されていたものです。
うーん。大丈夫だろうか?こども園になるかならないかは、それぞれの法人さんの意向があるので何とも言えないけれど、これだけ少子化が進行し生産人口が減少すれば、さらなる女性の社会進出は、確定事項。そして、それは子育て家庭のライフスタイルを、もっともっと多様化させていきます。
だからこそ、思うのです。確かに幼児教育にこだわることや就労支援だけをし続けることは建学の精神や理念としては大切かもしれない。けれど今、そしてこれからの社会が求めるのは、もっと柔軟な形だってね。財源に多少の不安があるなかで、国が企業主導型の事業所内保育事業を推奨し始めたのは、多分そういうこと。