2016.10.01運動会というきっかけ 【園長のひとり言】
運動会についてのお話。この季節に色々なところで開催されるソレは、当たり前だけれど保育園(こども園)や幼稚園の方針によって内容が大きく異なります。一般的には、けっこう派手に、つまり保護者の方に見せる為の行事として力を入れているところが多い。
もしもこの時期に年長児の担任が声をからしていたり、園の雰囲気がピリピリしていたりしたら、ほぼほぼそうです。
その是非は問わないけれど、今週末に予定されているココの運動会は、ちょっと違う。どちらかと言えば、もう少し簡素です。
そして、その目的は競争という要素はあるけれど、それ以上に共同や協調、つまりこの行事を通して、友だちと一緒に体を動かすことが、より楽しくなるとか嬉しくなるという気持ちを育むことです。
だから対象は、友だちとか仲間という意識が深まりはじめる頃、そう幼児期から。もしかしたら全園児を参加させている保育園が圧倒的に多いから違和感があるかもしれません。
が、運動会の大前提は運動する会なのだから、ここに0歳、1歳、2歳が入ると必然的に競技の数が増え待つ頻度が高くなってしまいます。
ともすれば、それは競技をしているより他者のそれを見守る時間の方が長い「ほとんど運動をしない会」、です。子どもたちには、できるだけ多くの種目を体験して欲しいものです。
その種目は、運動会を前述した通り共同とか協調のきっかけとしていることから、それ自体を目的とするようなことはしません。例えば、保護者に見せる為の派手なダンスとかマーチングとか。
それよりも、綱引きや玉入れ、リレーなど伝統的なものを中心としています。それは、これらが、様々な種目がある中で長きに渡って生き残り洗練されてきたものであり、多くの人にとって楽しいという普遍性を有する優れた競技だから。参加する側も見る側にとっても、です。
誰の為の何の為の運動会か。その答えは一つでないけれど、その目的を明確に定めることで本番当日以上に、その後のあり方の重要性が見えてきます。親子競技と同じように、ね。