2017.02.01未来のかたち 【園長のひとり言】
少子化が進むなか、平成28年の浜松市の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの平均数)が前年の1.49から1.61に上昇し政令指定都市で最も高くなったらしい。それでも人口を維持するのに必要な2.08を下回っているし、女性の数そのものが減少しているので将来的な見通しは、まだ明るいとはいえません。
子どもが生まれないということは大人になる人の数が減る訳で、つまりそれは生産人口の減少を意味しています。そうなれば転出が転入を上回るような消極的な社会動態と相まって、地方都市はさらに難しい状況を迫られます。
ただ、その一方で科学技術の進歩がそれらを補っていくのかもしれないと思ったりもします。例えばAmazon Go。AIや最新のテクノロジーを使いレジが存在せず商品を手に取って、そのまま店を出れば自動的にネット上で課金されるコンビニがアメリカではもう始まっています
そして英オックスフォード大学でAIの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授によれば現在の職業の約半数が、機械や人工知能によって代替することが可能だと言うのです。
野村総研と准教授らとの共同研究によれば10年から20年後には、Amazon GOで既に不要となってしまったレジ係をはじめとして事務員、駅務員、会計監査係員、給食調理人、銀行窓口係、警備員、自動車組立工、測量士、タクシーやバスの運転手、宅配便配達員、電気通信技術者、ホテル客室係など235種の職業が、コンピューターで代替できる。しかもかなり高い確率で、そうなると報告されています。
もちろん、どんなに技術革新が進んでも生き残る職業もあるらしく例えば、それは抽象的な概念を創造したり、他者との共同や多様な価値のなかで答えをだしていくことが必要になったりする仕事。アナウンサー、デザイナー、ミュージシャン、作詞家・作曲家、映画監督、医師、美容師、ソーシャルワーカー、介護職員、小学校教員、栄養士、そして保育士などです。
保育という役割がAIで代替できると言われたらどうしようかと思いましたが、そうはならないようで少し安心しました。が、昭和生まれの人としては少し考えてしまいます。もちろん、世の中が便利になることは有難いけれど、できることなら今くらいの人口を維持したままで科学と共存できたら良いのにと個人的には思ってしまいます。
その為には、もっと子どもや子育て家庭に優しい街にならないと。待機児童がいるようでは、まだまだですね。