2017.06.01指針が変わる意味【園長のひとり言】
指針が変わるというお話。保育園が保育や教育の基としている保育所保育指針が平成30年4月1日から(※すでに告示はされています)新しくなります。10年ぶりの改定ということで、大きな変更がなされているので、その中身に注視していかなければなりません。これに合わせて幼保連携型認定こども園教育・保育要領も改訂されます。
詳細は、内容が保育士向けなので割愛するけれど、お伝えしておきたい大きな改定の方向性が2つあります。
①0歳から3歳までの保育を更に充実が求められていること。
②保育園が幼児教育の専門機関として積極的な位置づけがなされたということ。
①は、3歳までの育ちが生涯に渡って大きな影響を及ぼす重要な時期であり、また多様化する就労形態や生活様式化から、一人一人の子どもの生活や特性を、より尊重した保育が求められるようになりました。これから少子化によって労働人口がさらに減少するなかで女性の活躍がいっそう期待されることを考えれば個別性を高めた保育は必要不可欠です。そろそろ、保育業界は子どもたちを一律一斉に保育する伝統的なやり方から、卒業しないとね。
②についてですが、コレはかなり大きな改定です。これまで、一般的な感覚として幼児教育=幼稚園のイメージが強かったと思います。が、それは幼稚園だけが教育をしているからではなく、法律(学校教育法)で幼稚園が学校に位置付けられているから。けっして教育の内容が優れていたわけではありません。むしろ幼稚園教育要領よりも、それぞれの建学の精神を重視している傾向があり個性が強い業界と言えます。少し前に話題となっていた森○学園を見れば分かりますね。
その中で保育園を、認定こども園(こども園は学校です)や幼稚園と並び幼児教育の一翼を担う事業体として位置づけたのです。この意義はとても大きい。だって保育園は学校ではなく児童福祉施設ですよ。つまり、根拠とする法令ではなく実際の内容、教育の中身を持って保育園を担い手として示した訳ですから。
いずれにしても児童福祉施設でありながら幼児教育機能を有するようになる保育園と、もともと学校であり児童福祉機能を有するフルスペックの幼保連携型認定こども園。もう一つのところは癖が凄いのでよく分からないけれど、どちらも個別性の高い保育と質の高い幼児教育、その中身が問われることになりそうです。