2018.01.01新年のご挨拶【園長のひとり言】
明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
さてさて、新たな年を迎えて思うのは保育をより社会化していかなければならないということ。それは、つまり入園の有無に関わらず広く社会と子育ての専門機能を共有していかなければならないということです。と、いうのも平成28年の出生数が94万1千人となり、統計記録が残っている明治32年(1899年)以降、最少を更新してしまったから。
ただ、もしかしたら日本の出生数が100万人を割ったと言われても、マクロな視点過ぎて多くの方にはあまりピンとこないかもしれません。それでも、私が生まれた昭和49年の出生数が202万人だったことを考えると、この40年あまりで生まれる子どもの数は半分以下になってしまったことになり事態はかなり深刻。思い起こせば36年前に在学していた瑞穂小学校には40人学級が8クラスありました。
だからこそ今、待機児童の問題から保育園やこども園の就労支援機能ばかりに注目されていますが、もっと包括的な子育て支援が必要だと思うのです。
そのなかで保育園やこども園などの教育、保育現場が、まずすべきは自らの専門性を高めていくことに他なりません。
少子化にともなう生産人口の減少から今後女性はもっともっと社会で活躍するようになります。それは同時に女性の生き方や各家庭のライフスタイルの多様化を意味していて、そうなれば過去の常識は通じなくなっていきます。
これまで伝統的に感と経験に大きく依存してきた保育現場。しかし、それではもうダメ。多様に変化する社会へ柔軟に対応していく為にも、また進歩する学術や科学技術から、子どもの育ちに関する最新の知識を取り入れていく為にも、もっと学んでいかなければなりません。
そうすれば、自ずと社会は保育を就労支援機能としてだけではなく、子育ての専門機能として価値づけてくれ、保育園やこども園の持つポテンシャルがもっと発揮できるはずなのです。
と、いうことで本年のなごみこども園の目標は、学び続ける文化を醸成することにしますので、本年もどうぞよろしくお願い致します。