2007.06.18なごみ保育園はどんな保育をしているの?【園長のひとり言】
なごみ保育園では、子どもたちの生きる力を育てます。私たちの考える「生きる力」とは、「小学校ですぐ役に立つ力」ではなく「大人になったときに自立した一人の人間として社会で生きるための力」なのです。『自分に自信が持てること』『ものごとを豊かに考えられること』『基本的な生活習慣を身につけること』『年齢相応の社会性を身につけること』『人の話を聞ける、思いを伝えられること』『人に言われなくても、自分で考えて行動できること』こういった力は、生まれて最初の6年間に最も豊かに育ちます。
私たちは、子どもたちの生きる力を育てるために、出来る限りのことをしてあげたいと思っています。それは同時に子どもたちが豊かに育つ環境のなかで、一人ひとりの子どもと丁寧に接することであり、一人ひとりの子どもの発達を保障することでもあるのです。乳児期に丁寧に育てられた子どもは、食事をこぼさず食べることが出来ます。睡眠、着脱、排泄の行為も大人に言われなくても自分で出来るようになります。また、集団生活もしっかりと意識できるようになります。大人(保育士)に言われなくても使っているおもちゃを遊んだ後、元に戻すことができます。遊んでいるときに自分が使いたいおもちゃは「かして」が言えるようになりますし、「ありがとう」も素直に言えるようになります。つまり、自分に関することについて自立して行えるようになるのです。そして幼児期の段階になると、それらの行為がより深まり、他人を意識した行為へと発展していきます。例えば、園の生活で保育者を手伝ってくれたり、自分が遊んだり、つかったりしたもの以外まで片付けを手伝ってくれたりします。また仲間(友だち)関係の意識も更に発達して、小さな子や困っている子に必要な手助けが出来るようになります。
このように、乳児の育ちはそのまま幼児の育ちにつながっていますし、もっと言えば乳幼児期の育ちは学童期また大人までつながっているのです。3歳なったから、5歳、6歳になったから大人だからと言って、急に色々なことが出来るようなるわけではないのです。大切なことは、子どもが大好きな大人(保育士)に守られて一歩ずつ成長発達の階段を登っていくことなのです。生まれてから大人になるまでずっと続く階段を大切に育てられた子どもは、その一日を楽しく、幸せに生き、将来の夢や希望を持つことが出来ます。私たちは、子どもたちのより豊かな人生のために、子どもたちの過去や未来ではなく、“今”を大切に保育しています。