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2008.09.01オリンピックと子どもの遊び【園長のひとり言】

夏の暑さがひと段落し、涼しい風が吹きはじめました。日本人選手の活躍に一喜一憂した北京オリンピックが幕を閉じ、私の興奮の熱も急降下。次はロンドン。いや2年後のサッカーワールドカップ南アフリカ大会ですね。
さて、多くの人々を魅了する色々なスポーツ競技。私はもっぱら観戦する方ですが、どの競技においても、共通することはルールがあることです。例えば、北島康介選手が金メダルを獲得した男子100メートル平泳ぎ。私が分かる範囲でも性別、泳ぐ距離、泳法、泳ぐ人数、泳ぐコース、水着等のルールがあります。その決められたルールの範囲で北島選手が卓越した泳ぎをしたことに私たちは魅了され感動しました。他の競技、陸上だろうとソフトボールだろうと同じことです。決められたルールの存在が参加者や観戦者に興味(意欲)や想像性、また娯楽性を与えているのです。その意味では、決まったルールの理解が難しい乳幼児期の子どもは積極的にオリンピックを楽しむことはできません。しかし、その土台は幼児期の遊びのなかにあります。ロシアの心理学者ビゴツキーは子どもが遊んでいるとき、そこにはファンタジー(虚構性)があり、その背後には必ずルールがあるといいました。ままごとをしている子どもは、想像の世界でお母さんやお父さん役になります。けれども、そのままごと遊びを楽しむためには、自分の持つお母さん、お父さん像という目に見えない行動のルールに従わなければなりません。子どもたちは一見すると自由に遊んでいるように見えますが、実は想像の世界の内側あるルールに縛られているのです。そしてこの想像的な遊びと隠れたルールは、次にトランプや将棋また鬼ごっこのようなルールを前提とした想像的な遊びへと進化していきます。この段階になると子どもたちはルールの存在を知り、それを守って遊ぶことに最大限喜びを感じるようになります。更にこのルールを前提とした遊びの経験は、学童期になると、これらのルールが定式となったスポーツへと姿を変えていきます。もちろん、ルールを世の中の仕組みや法則だと考えれば、それは学校での学業であり、社会の道徳だということにもなります。つまり、子どもたちはスポーツや学業など近い未来に必要となる要素を幼児期の遊びのなかで先取りしているのです。私たちが子どもの遊びを大切にしている理由のひとつがここにあります。保育者(保育園)が子どもたちの遊びを真剣に考えること。それは、子どもの育ちそのものを真剣に考えることでもあるのです。

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