2022.09.01Don’t move the goal post 【園長のひとり言】
あの感染症に、ようやくピークアウトの兆し。これで社会が正常化してくれたら良いのだけれど、また次の波に備えろとか言い出すんじゃないかな。きっと。
それでも、と期待するのは海外からの風。未だに水際対策という鎖国をしていますが、水際で何を防いでいるのかよく分からないので、さすがに開国せざるを得なくなるはず。
で、世界を見渡せばパンダで有名な国以外、とっくにいつもの日常を取り戻していて、その感覚が数多く日本に押し寄せれば雰囲気はガラリと変わるかもしれません。
1ドルが140円を突破し、まだコア(コア)のインフレ率が1.5%くらいだから海外から見れば今の日本は、とっても安い。一昔前に日本人がアジア旅行で感じていた逆のことがおきているのだからお得感いっぱいです。
すると、今まで冬眠せざるを得なかったサービスや観光業が一気に目を覚まし活況となります。それに伴って当然、雇用が生まれるはずだし、何よりコロナのダメージを和らげるために借入したお金を、これから返していかなければならないからアクセル全開となるはずです。
ただ、その際に想定されるシナリオとして積極的と消極的な両面があって、前者は経済が活性化し雇用が一気に生まれる。その一方で人材は限られているから賃金が少なからず上がるということ。後者は、仮に東京等大都市が労働者不足となり賃上げ競争激化。過熱し過ぎて時給1500円とか2000円みたいな話になると、そのチキンレースに参加できない地方から人口移動がおきてしまうということです。地方経済は踏んだり蹴ったり...
ただコロナショックの後遺症が今後の社会にどの様な影響を与えるか分からないけれど、これだけは言えます。
子どもたちの様々な体験機会を奪ってきたこの三年間からは絶対に卒業しなければならない。運動会や音楽会、遠足、学園祭、修学旅行がない学校生活などあってはならない。楽しいはずの食事の時間の会話禁止などもってのほかです。
もうゴールポストは動かさない。乳幼児だけでなく小学生や中高生、大学生にいたるまで、その大切な時間の多くを犠牲にさせたのだから、経済がどうなろうと後は大人の背負うべき責任です。