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2009.02.04文学への扉【園長のひとり言】

先月20日、第44代アメリカ大統領にバラック・オバマ氏が就任しました。200万を越える聴衆を前に、国民が結束して難局に立ち向かう「新しい責任の時代」を呼びかける様は、国家のリーダーとしての器の大きさを感じました。多くの人々が世界的不況に苦しむ現在、問題は山積し、解決は容易ではないかもしれませんが何となく未来に期待が持てます。支持率が低下し続けるわが国の政治も何とか頑張ってもらいたいものです。
さて、話はがらりと変わってなごみの森の音楽会について。当日の子どもたちの姿を楽しみにされていると思いますが、もう1つの隠された楽しみついてお話しておこうと思います。
今年は、3歳と4、5歳(クラスごと)に分かれての劇「ねずみくんのちょっき」「三匹のやぎのがらがらどん」「ブレーメンの音楽隊」を行ないます。劇をすること自体はとくに変わったことではなく、多くの保育園や幼稚園の音楽会や発表会、表現会で行なわれています。けれども、他園と違って、音楽会当日の子どもたちの出来にあまり重きをおいていません。なぜか。
それを説明する前に、まず本番までの流れをお話しておきます。①何の劇をするかを大好きな絵本から子どもたちと決めます。②それぞれの子どもの役柄を決め、その役になりきれるようなもの(例えばキツネだったら黄色い尻尾)を子どもと一緒に作ったり、大人が準備したりします。③本番までの数日間劇あそび(練習)をします。
これを踏まえて、私たちが、なぜ音楽会当日皆さんの前で子どもたちが上手に役を演じることを重要視していないのか。それは、本番よりも③の劇遊び(練習)の方が大切だからです。もちろん、当日上手にできることに超したことはありませんが、それ以上に幼児がおこなう劇は、普段の劇遊び(練習)のなかで子どもがその役になりきって遊ぶことに最も意味があり、そのことで、子どもは文学(物語)への大きな興味の扉を開くことになるのです。
例えば、私たち大人が、文学(物語)を楽しもうとするとき当然のことながら本を読みます。本を読む、つまり文字を起点にして想像の世界を膨らませる訳です。しかし、言葉の発達が未成熟な子どもは、それをすることが出来ません。だから絵本があるのです。子どもが文学(物語)を楽しむこと。それは絵本を読んでもらうことに他なりません。もちろん、子どもは絵本を読んでもらうことで豊かに想像の世界を楽しむことが出来ます。もしかしたら、それで充分なのかもしれません。
けれども、と私たちは考えます。子どもが絵本を読んでもらうというような受動的な体験だけではなく、もっと積極的に文学(物語)を楽しむことはできないだろうかと。それこそが、劇であり劇遊びなのです。子どもは登場人物(動物)に自分自身を重ね合わせ、大好きな文学(物語)に触れることで、よりそれらを主体的に楽しむことが出来ます。私たちが読書を楽しむかのように。そして、その喜びを手に多くの絵本に出会った子どもは、もっともっと文学(物語)が好きになるのではないでしょうか。たくさんの素敵な文学(物語)に出会い、豊かに想像力を働かせて欲しい。そんな願いがあるからこそ、一回の本番よりも毎日の劇遊び(練習)を大切にしているのです。

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