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2023.06.01言葉の育ち【園長のひとり言】

言葉の育ちについて。今回は乳児期編をお話します。幼児期編は余白の関係で来月、です。

それではいきましょう。おおよそ1歳を過ぎたくらいから獲得していく言葉。タイミングとしては、お座りや歩行など両手が自由になることで、「ああ」とか「うう」などの喃語を口にするようになります。身体と言葉の発達は相互に作用しているから両手が自由となり指差しができるようになると言葉が生まれていきます。

だから、もしお子さんの言葉がゆっくりで心配されている方がいたら、豊かな言語環境を整えることはもちろん身体の発達を促す工夫をされると良いかもしれません。

それから、少しずつ単語が増えていくのですが、最初は「ママ」とか「パパ」のように1語文でしか会話できません。この時期では50単語くらいを獲得するのがやっと。

しかし、2歳くらいを過ぎて「ママ、だっこ」とか「ワンワン、きた」など単語を2語つなげて発話するようになると一気に300~500単語を獲得。コレを語彙の爆発期と言ったりします。

ここまでくると子どもは簡単な会話ができるようになります。ただ、ここで注意したいポイントが2つ。

ポイント1。この時期は自我の萌芽と共に第一次の反抗期、巷ではイヤイヤ期と言ったりするようですが、子どもが自分の意思を示すようになることで急に育児が難しくなります。

その際に、しつけする機会は増えるものですが、言葉で教えようとしないことです。500単語って小学生が覚える英単語量くらいなので、彼らがネイティブのアメリカ人と、どこまでコミュニケーションできるかを想像してみてください。ね、ちょっと厳しいでしょ。

あ、ここで反抗期を語りはじめると、さらに余白が足りなくなりそうだから、また今度にするとして...話を戻すと要するにアウトプットとインプットは同じくらいのレベルだってことです。

そこでポイント2。まだ1語文や2語文でしか話せない時期は、名詞でも動詞でも単語でしか理解できないため、しつけの際には答えを示す、です。

例えば、その危険性からついつい「部屋を走っちゃダメ」とか「机には乗らないで」、と子どもの行為や行動を禁止するような言い方をしてしまいますが...実はコレって禁止はしてはいるものの、どうすべきかを言っていないのです。部屋を走らずにどうして欲しいのか。机に乗らずに、どうすべきなのか。つまり、歩くことや降りるという答えを示すことが大切なのです。だからと言って素直には聞いてくれませんが禁止するよりは効果的ですし、何より自尊感情を傷つけずに済みます。

ここまでがおおよそ2歳までのお話。で、3歳くらいからは2語文が3語文に。例えば「ママ おもちゃ とって」など「主語+目的語+述語」を使えるようになることでコミュニケーションレベルは格段に高まっていきますが、この辺りから幼児期の内容となるので続きは来月にしておきます。

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