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2009.09.08ごっこ遊びの掟【園長のひとり言】

 熱い季節がひと段落し、朝夕の涼しい風に秋の装いを感じます。その移ろいのなか、なごみ保育園にも小さな変化がおとずれました。それは、子どもたちの「ごっこ遊び」。
 ごっこ遊びは、幼児期になると子どもたちの遊びのなかで現れてきます。この時期の子どもは大人の振る舞いや社会について強い関心を示すようになり、それらをまね(模倣)して楽しみます。ままごとと言えば分かりやすいかもしれません。
 ただし、(ここからが大切なポイント)保育者の視点で見ると、ごっこ遊びは子どもにとって、とても難しい遊びであると言えます。なぜか、理由は3つ。
 まず、この遊びは、現実ではなくあくまでごっこ、つまり想像の世界を子ども自身が展開していくので、高度な知的発達が必要であるということ。つぎに、その想像的な世界やルールを一緒に遊ぶ仲間と共有しないと遊び自体が成り立たないということ。そして、最後にこの遊びが生活体験や乳児期の遊びの積み重ねと深く繋がっているという点です。
 少し分かりにくいですが、これらの要素を含んだ行為を大人の生活に当てはめれば分かります。想像力、人間関係(社会性)、日常生活の積み重ね。これらが重要となる大人の行いは何か・・・就労です。学生であれば、学業です。つまり、子どもたちは大人や大人の社会をまねすることで、自分を取り巻く世界のことを知りながら近い未来に必要な要素を先取りしているのです。だから、難しいのです。
 さて、ここで本題です。子どもの成長の過程で大切なごっこ遊び。そのごっこ遊びが最近子どもたちのなかで驚くほどの盛り上がりをみせています。ままごとはもちろん、パン屋さん、お寿司屋さん、ハヤシライス屋さんとさまざまなごっこ遊びを楽しそうに、でも真剣に成りきって遊んでいる姿を目にします。この遊びの難易度を考えると、とても素晴らしいことだと思います。
 そこで、この子どもたちの遊びをより豊かに創造するため、保護者の皆さんにお願いがあります。ごっこ遊びは、非常に弱い刺激をのなかで楽しむ遊びです。就労が娯楽よりも刺激が弱いのと同じです。ただ、大人の就労は生業という要素が強くあるので、それほど影響を受けることなく切り替えができますが、子どもは違います。何が言いたいかというと、TVやDVD、またはゲームなどの強い刺激を受けすぎると弱い刺激では遊べなくなるということです。お店屋さんごっこと何とかレンジャーごっこ、アニメのヒーローごっこは同じごっこでも全くの別ものです。後者は生活における影響力はとても強いけれど、学業や就労との繋がりはほとんどありません。豊かな遊びの源は、豊かな生活体験のなかにあります。保育園と家庭、お互いが協力して子どもを取り巻く環境を考えてこそ、子どもは私たち大人の想像を遥かに超えて成長していけるのです。

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