2024.06.01遊びの体系化【園長のひとり言】
先月、遊びを通して育つ目に見えない力(非認知能力)の重要性をお話しました。では続きです。遊びが、未来で求められる資質や能力を高めるというのなら私たち保育者は、それらについて、しっかりと学び子どもたちにとって最適な環境を用意していかなければなりません。
その入り口は遊びを体系的に認識することで、ここでは6つに分類。以下がその体系です。
①機能練習遊び
いろいろな素材、道具を見て、接合したり、回転させたり、はめたり、ちぎったりと、素材、道具を操作することを繰り返し練習する遊び。
②構成(構造)遊び
積木に代表されるような構築する、つまり子どものつくりたいという欲求からうまれる遊び。
③役割遊び(ごっこ遊び)
大人の模倣からはじまり、役を演じることで成り立つ遊び。ままごとやお店屋さんごっこなど。
④ルールのある遊び
ルールを守ることによって楽しく遊べる遊び。カードゲームなど。
⑤描画、工作
道具の正しい使い方を知ることがもっとも大切
⑥大人からはじめる遊び
絵本、おはなし、わらべうたなど
これらは主に屋内環境(保育室)の体系となりますが、年齢の特性に配慮し、バランス良く領域化して保育します。
その環境下で、子どもたちは自分で遊びを選択していきます。そこに幼児期となれば「誰と」という選択肢が加わるわけです。
あと、意外と重要なのが安定した時間環境です。子どもが充分に遊び込めるまとまった時間が保障されていること、と乳幼児の視点で先が見通せる日常であることが大切。特に後者は、大人のような時間や曜日感覚をもてない子どもが遊びこむ為には必須で、昨日と今日、そして明日の時間の流れが変わらないことで、つまり習慣化することで安心して没頭できます。
ひとり一人興味関心が異なる子どもたち。それぞれの、「やってみたい」を満たすこと。また満たせる環境を構造化し保育することが遊びの個別性を高めるという私たちの掲げる理念の具体的姿なのです。