2009.12.01I want you back!【園長のひとり言】
先日、KING OF POPがこの世を去りました。ジャクソン5から始まった彼の歩みは、まさにスターそのもの。彼のミュージックシーンに与えた影響は、はかり知ることができません。私もその昔アルバムBADを買って繰り返し何度も聴いた記憶があります。
豊かな才能で多くの人を魅了し、世界中で愛され、輝かしい栄光と富を手にしたマイケル。でも・・・なぜか巨星は50歳の若さで、その運命を終えてしまいました。眩いばかりの栄光と早すぎる宿命。直接の原因は特別な薬物によるものらしいのですが、その本質は幼き頃の生い立ちのなかにあるのかもしれません。
本人も話すように彼が幼少期、父親により酷く虐待されていたことはあまりにも有名な話。何より生前、彼のとった奇行がそれらを物語っている気がします。ただのゴシップかもしれませんが。でも、幼少期の親子関係が、その後の人生に大きな影響を与えることは事実です。いわゆるアダルトチルドレン(AC )。医学(心理学)的定義はされていないのですが、ACとは、子ども時代に、親子関係のなかで心の傷を受け、この心の傷が癒される時期が無いまま成長し、その影響で大人になってから生き苦しさに悩んでいる人を意味して使われています。マイケルがACだったかどうかは分かりませんが、もしそうだとすれば、幼少期に受けるべき父親の愛情の重さに、大人になってから受けた数えきれないほどの愛情でさえ、そのバランスを保てなかったことになります。
たったひとりの父親と数えきれないほどのファン。人は愛情の質の違いを量で補うことはできません。つまり、どんなにスターであっても私たちと同じ人間。彼にとっても親の愛情に勝るものは、この世のなかになかったということでしょうか。