2010.07.01未来のために、できること【園長のひとり言】
4年に一度だけ日本人が我が国の誇りを強く胸に抱くFIFAワールドカップ。南アフリカの地で世界を少しだけ驚かせた蒼きサムライたちの戦いに私も感謝。フランスやイタリアという名だたるサッカー先進国がチーム内のゴタゴタにより予選リーグで早々と敗退するなか、私たちの代表はかたい絆で見事に予選リーグを突破し、ベスト16に駒を進めました。その姿は日本中を歓喜の渦へ。期待された決勝トーナメントではパラグアイにPKの末、惜しくも敗れてしまったけれど、試合後に岡ちゃんが言った「これだけ頑張ったので勝たせてあげたかった。私の力が足りなかった」という、このひと言に近い未来さらなる、そして大きな可能性を感じずにはいられません。
私たちは皆、普段あまり意識することはありませんが、自分の、また自分たちのため今を懸命に生きています。日本代表選手のように。ただ、忘れてならないのは、その背後には必ず過去の積み重ねや先人たちの努力があり、そのなかで生かされているということです。これは、ただのきれいごとではなく、とても大切な視点です。確かに「ああしたい」「こうしたい」という今の欲求を満たすことは必要なことです。でもそれと同時に、過去から受け継いだバトンをより豊かな将来へと手渡していくために何をすべきなのか、どんなことができるのかを背負っていかなければなりません。たとえ、それが現在において報われることがなかったとしでも、です。それが、私たち一人ひとりに課せられた使命なのだから。
ドーハの悲劇から、はや16年。ルステンブルクにおける日本の成功は大きな自信となりました。それは、間違いなく2014年のブラジルへと引き継がれていきます。これからの才能豊かな若き選手たちのより強い絆と情熱によって。