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この間、「ＨＯＺＯＴ（ホゾティ）」というワードを日経新聞で見てビックリ。紙面によれば「ＨＯＺＯＴ」とは林原生物化学研究所が発見した赤ちゃんのへその緒や胎盤から採取したヒト臍帯（さいたい）血に含まれる白血球を培養して作った免疫細胞らしい。この新細胞が、とにかく凄いのです！それは、まるでＰＣウィルスではないほうの「トロイの木馬」のよう。
このＨＯＺＯＴは、どういうわけだかヒトの乳がんや胃がん、大腸がんのがん細胞と混ぜ合わせると正常な細胞とがん細胞を見分け、がん細胞だけに移動し接着。そして、核の部分から侵入すると細胞を傷つけるたんぱく質を拡散させ、自らが死に、さらには侵入したがん細胞をも死滅させてしまうというのです。現状では、ＨＯＺＯＴが、がん細胞に侵入する確率は10～20％らしいのですが、もしこれを100％に引き上げることができたとしたら。日本人の亡くなる最大原因ともいわれるがんの治療に大きな希望がもてます。
でも、不思議なものです。長きに渡って繰り返されてきたがんという困難な病と医療の戦いに終止符を打つかもしれないヒントが生れたばかりの赤ちゃんのへその緒に隠されていたなんて。
子どもと大人。生命の誕生と人生の終焉。すべては繋がりのなかにあるのかもしれません。