2011.09.02こどもの未来と政策【園長のひとり言】
また、また、また新しい総理大臣の誕生です。何十年かして、日本史を勉強する学生さんにとって平成史は難問になること間違いなし。
それでも、今、日本が抱えている問題よりは遥かに易しいはず。震災復興、景気回復、社会保障の安定、置き去りにされていた安全保障と外交問題。どれか一つでも、相当頭を悩めてしましそうですが、大丈夫でしょうか野田さん。もちろん、期待はしています、よ。期待は。と、他人ごとのようですが、実はそうもばかりいっていられません。私たち保育園や子どもを取り巻く環境も今後の政治判断によって大きな影響を受けること必至です。
まず、手始めに子ども手当が平成24年で廃止され、児童手当が復活します。所得制限をもうけて、3歳未満と第3子以降の3歳から小学生が月1万5千円、3歳から小学生と中学生が1万円に。あれれ!?26,000円にするつもりで、もう扶養控除をなくしてしまっていますが、どうしましょう・・・。ただ、この財政難のおり、ハトさんのお孫さんにも支給されている子ども手当なのだから、仕方がないかもしれません。
う・・・ん、それでもやっぱり子育てを政争の具にされてしまった感が否めません。保育園もそう。保育園と幼稚園を一緒にして(幼保一体化)待機児童を解消するのらしいです。上げるつもりの消費税の1%分の1兆円を財源にしてね。ただ、幼稚園は幼稚園のまま、つまり3歳未満の乳児を受け入れなくてもセーフだけど、保育園は幼稚園と保育園の機能を併せ持つ子ども園(総合施設)に移行するというのだから、おかしな一体化。ただでさえ、共働き家庭の増加により、定員の空きのない保育園には就労家庭以外の子どもを預かる余力は、ほとんどありませんし、それに待機児童の80%は、0歳、1歳、2歳なのです、よ。
もちろん平成27年からやる!と言われればしかたがないですが、その効率はあまり期待できないと思います。たとえ企業が参入したとしても、です。けれど、政策はどうであれ、保育園を含めた子どもを取り巻く環境が、変化しなければならいのは確かです。望んでも保育園に入れないとか経済的な問題で出産を諦めるなんて成熟した社会のありかたではないのですから。