新着情報新着情報

なごみこども園 ホーム新着情報園長のひとり言異年齢保育 【園長のひとり言】

2012.06.01異年齢保育 【園長のひとり言】

最近、保育関係者で見学に来られる方が、増えています。なんでも異年齢の保育に興味があるらしい。業界用語でいう縦割り保育というやつ。
そこで、いろいろな質問をされるけれど、その良さを聞かれると少し違和感を覚えてしまいます。だって、年齢別でも異年齢でも大切なのは形式ではなく保育のなかみで、内容が異なれば、途端にその意味が失われてしまうから。つまり、異年齢クラスで早期教育をしても、その意義を見つけられないということ。そして、逆に質問したくなってしまいます。年齢別で幼児保育することに、どんな理由があるのかを。
だから、改めてお伝えしておこうかと思います。なぜ、なごみ保育園が異年齢保育をしているのかについて。
そもそも、異年齢で構成される社会は、子どもに限らなければごく自然な状態なのです。みなさんの会社が単一年齢で組織されてないようにね。それは、おそらく、いろいろな年齢や経験者が互いに補い支え合うほうが、個人も集団も成熟しやすいから。その前提に立つと幼児期だって同じはず、なのですが、学校が学年ごとのクラスだから話をややこしくさせます。でも、保育園は過去の発達、つまり独力でどこまでできるかを評価するところではないことを考えれば、それと一緒である必要はありません。ピアジェの認知発達学に縛られなければ、ね。
次に、子どもの育ちを「自分ひとりでできるようになる水準」と「大人あるいは集団の助けによって到達できる水準」の2つに分けて考えます。前者は、簡単です。例えば、適切な栄養や保護があることで、おおよそ1歳半くらいまでに赤ちゃんが歩行するようになることを思い浮かべてください。個人差はありますが、自然に育っていく力のことです。
後者は、少々難しいのですが、子どもが環境の力や影響を受けることで到達できる発達(領域)があるという視点。たとえば、3歳の子どもが5歳の子どもの積み木をまねして、積めるようになることがあります。でも、その3歳の子は、いずれひとりで積めるようになりますが、その瞬間に5歳の子どもがいなかったら、どうだったでしょう、ということです。このズレを、発達の最近接領域(さいきんせつりょういき)と言います。
そして、この「ひとりではできない」けれど、「他者の力をかりてできる」という発達の隙間を遊びというフィールドで積極的に埋めてくれる環境。それが、異年齢保育であり、だから異年齢保育なのです。自分よりも、ちょっとだけ先をいく存在への憧れからうまれる、まねをするという主体的行為。これこそが自身の成熟を待たずして発達を成し遂げる未来に向けての育ち、つまり学ぶということの原点に他ならないのです。
補足:なぜ幼児期から異年齢かといえば、模倣(まね)するという発達を本格的に獲得する時期が、3歳くらいだからです。

新着情報の一覧に戻る

書類送付先

なごみこども園 採用担当 
〒433-8105
静岡県浜松市中央区三方原町1367-1

WEBでエントリー
(実習・見学希望の方もこちらから)

エントリー

お電話でのお問い合わせ

053-420-7530
PAGE TOP