2014.04.01step by step 【園長のひとり言】
感情の交差点を通り過ぎても、その寂しさにときどき後ろを振り返りたくなるけれど、前をむいて新しい育ちを紡いでいかなければなりません。
そのファーストステップは、保育の環境を創るところから。でも、これが一番難しい。もちろん、子どもたちの様子によって変化はさせていくけれど、育ちの道すじに添って生活の動線や遊びの広がりをイメージしての構造化。これらが、バチッと決まると子どもたちの日課(生活)がよどみなく流れていきます。表現が保育用語的ですが、主体的とか自分で考えて行動できるって意味で、この創造力こそが、保育士の専門性だと言えます。だから、取りあえず年度末の保育者はそう簡単に帰宅ができません。春休みがないって、そう言うこと・・・ORZ
で、次のステップ。いよいよ新入園児をむかえて、新しい部屋に移って、それぞれの子どもたちと対面です。まずは、初めて出会う環境にともなう不安の解消。でも、です。現場の保育者に大変だと怒られそうですが、少し不思議なことに数年前から4月のはじまりが比較的穏やかな気がします。そのバロメーターが新入園児は別として、在園している子どもたちの泣き声があまり聞こえないこと。もちろん乳児(0歳から2歳)も、です。この時期、子どもの情緒が安定しないことで難しいのは、この業界の常識ですが、どうも違うのです。考えられる大きな要素は2つ。遊びや生活の環境にクラスが変わっても普遍性(共通点)があること、と乳児期は特にですが年度を超えて可能な限り同じ保育士が担当すること。それらの連続性が、ちいさな心を少しだけ調整してくれているのかもしれません。
安定した気持ちと豊かな環境。ここから保育者と子どもたちの、いつもの日々が始まっていきます。微調整を繰り返しながら、ね。そして、子どもたちにとって、ご家族の方にとって、なごみ保育園がスペシャルワンとなれるよう勤めていきますので、今年度もよろしくお願いします。